ふりむけばカエル

abee22009-02-09

ポルトガルではScratchが盛んなようで、ポルトガルテレコムとMITが協力して、専用のサイトが作られています。
ここからポルトガル向けにカスタマイズされたSAPO Scratchをダウンロードできます。SAPOというのはポルトガル語でカエルのことで、ネコがカエルに置き換わり、そのコスチューム集が追加されています。しかし、ベースは同じ1.3.1なので、日本語に切り替えて使うこともできます。
このSAPO Scratchなのですが、あえて日本で使うメリットがあります。それはネットブック対応です。昨年爆発的に普及したEee PCをはじめとするネットブックは、ほとんどが1024x600のディスプレイを使っており、1024x768以上を前提にしているScratchでは画面の下が切れていました。その点、SAPO Scratchは1024x600に最適化されているので問題ありません。画面サイズが変わってもステージの大きさは同じなのでプロジェクトの互換性も大丈夫です。
標準の1.3.1にもポルトガル対応機能があり、ちょっといじれば1024x600になるのですが、エンドユーザには少し難しいので、インストールするだけでネットブック対応するのは便利だと思います。
たぶんこれは、ポルトガル政府のe-Escolinhas計画、そしてIntelが50万台のClassmate PCを供給し、Microsoftがソフトウェアを提供するMagellan Initiativeと関係しています。
政府ぐるみの導入というと、スペインのエストラマドゥーラ州全体でカスタマイズされたLinux(gnuLinEx)が使われ、Squeak Etoysもプリインストールされていたことが思い出されます。日本でもCECが学校向けに配布するOSP基本パッケージ(KNOPPIXベース)にSqueak Etoysが入りました。
すべてのMagellan PCにSAPO Scratchが入るのかどうか分かりませが、これからの動向に注目していきたいと思います。