もえすく

もえすく

ハードウェアとしてのXOの開発にも増して重要なのが、子供たちの活動を支援するソフトウェアやコンテンツ、さらにはカリキュラムです。OLPCは大人(教師)にあまり期待せず、子供たち自身がお互いに教え合いながら学んでいくという考え方を持っています。しかし、残念ながらこの部分はまだあまりできているとはいえません。Squeak Etoysでは、いくつかの例題となる作品や、アクティブエッセイチュートリアルなどを用意していますが、これもまだまだ不足です。
先日、作者の方のご厚意で「もえすく 〜萌えるSqueak〜」というEtoys用(OLPC用ではなく、現行のSqueakland 2005J用)のチュートリアルを試す機会がありました。もえすくは、いわゆるビジュアルノベルの形式に則っており、画面に表示されるキャラクタとの掛け合いで進行します。全13章の内容で扱っている範囲は、インストールから簡単なゲームの作成までで、各章の終わりには確認のテストが設けられています。
最も特徴的なのは、「萌えるSqueak」という副題からも分かるように、対象をオタに設定していることです。ネタは最近のものから何十年も前のものまで含まれており、私も楽しむことができました。小中学生には若干不適切な言葉や表現も含まれるため、万人に勧められるものではありませんが、Etoysの潜在ユーザに少なからず含まれると思われる高校生を中心としたオタの皆さんには非常に効果的と思われます。惜しむらくは、このチュートリアル自体がEtoysで作られていないことくらいでしょうか(もえすくはNScripterで作られており、ONScripterでも使える可能性があります)。
OLPCにもこのような教材が増えることを期待しています。なお、もえすくは2007年8月17日のコミックマーケット72にで販売されるとのことです。