WeDoとScratch

abee22009-03-31

3/26にレゴ エデュケーションの新しいロボット教材、WeDoが発表されました。すでにさまざまなメディアで取り上げられていますが、これは簡易版のMindStormsやCricketとも言えるもので、独立したコンピュータ(RCXやNXT)を持たず、パソコンにUSB接続してコントロールします。スタンドアロンでは動作しませんが、その代わりに安価で(18,900円。MindStormsの約半額)、プログラムをRCXなどに転送する手間がなく、変更がその場で反映されるというメリットもあります。
先日紹介したレズニック教授の来日もこの発表に合わせたものでした。3/28に開催された講演会では、前回の来日時の話に加えて、WeDoとScratchの連携について、デモを交えて説明されました。WeDoにはLabViewベースのWeDoソフトウエアが用意されますが、現在開発されているScratchの次バージョンでもWeDoを操作することができます。具体的には、センサの値を読み取るブロックとモーターを回すためのブロックが追加され、今までのScratchのスクリプトとまったく同じように書くことができます(私は現在その部分の翻訳を行っています)。デモでは「人が大好きなんだけれども、人が近づくとキスするかわりに噛んでしまうワニ」という作品が示されました。従来のPico Board(Scratch Board)では入力(センサー)だけでしたが、それに出力(モーター)が加わったものだと思えばよいと思います。
LOGOやSqueakからロボットを制御する試みは古くからあり、私もSqueakで似たようなことをやっていますが、レゴというブランドで教育カリキュラムも含めてパッケージされているのは重要です。その一方で、子供たち自身がWeDoのようなものを作ること自体に意味があるという考え方もあるかもしれません。その場合はScratch SourceScratch Networking Protocolを使って、自作のロボットやGainerのようなデバイスと組み合わせることも可能です。